2018年11月5日月曜日

ハワイ旅行(5) フラショーそしてチップ

 ハワイ旅行する際の心得としてチップは欠かせない。料金の10~15%を余分に用意しておかなければならない。

そういう習慣のない場所でしか生活したことのないものにとっては、本来不要なものを催促されているような気になる。

利用したコンドミニアムにはサービス料も部屋のクリーニング料も別枠にして請求されていたので、枕元にチップを置く必要もなかったが。



フラダンスショーステージの後ろにあるバニアンの木




三日目の夕方無料のフラダンスショーを見にワイキキビーチへ出かけた。夕日が沈んだ後ステージでの音楽やフラダンスは、このハワイ旅行でもっともハワイ気分を味わった時間だったかもしれない。

観客は無料で鑑賞できるとはいえ、きっと彼らはなにがしかの報酬を受け取っているはずだと一般的には思う。ホノルル市とか観光協からの援助なしにはあり得ないだろうと推測するが、

ショーを終えた後、フラガールたちがフラ学校のためにと貝のレイを渡しながら寄付金を募っていた。

私はフラショーを見て、とてもいい時間を過ごせたと思い、US5ドルを渡し貝のレイをいただいた。5ドルでレイももらっっちゃっていいのかなと思いながら。

ステージのフラガールたちは日本人かもしれないと思わせる容姿の人が半数近くいたので親近感もあり、何かお礼の一言をという気持ちもあった。

そんなやり取りをしていると、後ろを通り過ぎる人の会話が聞こえてきた。

”ああやってチップを渡すのね” ”あら、ほんとだ”

私としては、チップというよりは寄付、またはありがとうの気持ちだった。チップのように、そこで働く従業員をサポートするために義務的に払うものではないのが寄付だと思う。


美しいフラダンス


この旅行最後のチップは最終日のホノルル空港行のタクシー。日本人のような容姿と物腰で”ナカムラサマですか?”と聞かれたときから私の頭の中は日本語モードになってしまい、日本語で話しかけてしまった。が、二言目からは英語だった。

それはさておき、このたった一週間のホノルル滞在で自分の変化に気が付いた。この親切なタクシー運転手は ”チップを期待してこのように親切にしてくれるのだろうか”と、彼のサービスは金銭のためなのではないかと思ったのだ。

今までは人に何か親切にしてもらっ時、または気の利いたサービスを受けた時には、ただありがとうという気持で、その言葉を返すだけだったのに。または、こちらが形でお礼をしようと思っても断られることの方が多かった。お金を目的にそんな行為をするとは考えもしなかった。

(逆に、インドのホテで少年のポーターたちがこぞって私のスーツケースを部屋まで運び、少ないチップだとそこを立ち去ろうとせず、そこそこ十分であればさっさと退散した。こんな風に、チップで稼ごうというのが見え見えだと、ある意味納得できるというか、気分的にもすっきりする。)

たった一週間で、私の中で”人はお金のために行動する”という意識が強くなった。こんな風に環境や慣習に影響されやすい自分。ハワイに生まれなくてよかった。生活の拠点を日本またはニュージーランドにできて良かったと思う。親切や善意で生きていける空間がまだ残っていると思えるから。

カメハメハ大王像の近くで


2018年11月2日金曜日

ハワイ旅行(4)-ザ.バス(The Bus)

バスの待ち時間にスケッチ ハイビスカス

今回の旅行で最も利用した交通機関は”The Bus”というオアフ島内全域を走る路線バス。

便利さと低料金で毎日のように使っていたが、ホノルル空港とコンドミニアム間はスーツケースお断りだったのでやむなくタクシー(US$30くらい)。

観光客ももちろん利用していたが、さすが路線バス、地元民が圧倒的だった。いろんな人種の人々というよりは、一人ひとりの人種を特定できない。アジア人のようでもあり、ポリネシアンのようでもあり、インド系でもありそうな。

今年は日本人初の移住者が来てからちょうど150年。ビショップ博物館ではそれを記念した写真展が催され、現在6世代目になると、博物館のガイドも説明していた。ということは、幾度となく生物学的交配が行われたであろうことは予想される。それは日本人に限ったことではないだろう。

バスに乗ってくる人々は通勤、買い物、若い観光客。それに、空き缶を大袋に入れたホームレスらしき人も。

ホノルルのショッピング街、官庁街、観光スポットを網羅するこのバス。

窓越しに見たチャイナタウンは、オーストラリアの都市で見た、とってつけたようなものではなく、中国下町の雰囲気がぷんぷんだ。(と言う私は中国には行ったことがない)バスで通り過ぎるのは平気だけれども、街を歩くのはちょっと勇気がいるかな。

ある日バス通りを歩いていて方向感覚を失った。ちょうどバス停で待っていた人にワイキキはどっちの方向かと聞いててみた。私の英語のせいか、その人の先入観が強かったせいか、”チャイナタウンは’こっちだ、こっちだ”と指をさす。

ん?私、チャイナタウンに行きたいわけじゃないんですけど、、、。

チャイナタウンの反対側がワイキキなので、ワイキキ方面に向かって歩き出した。そんな私をどう思ったかはこの際どうでもよい。


ハレイワのバス停でスケッチ


 バスを利用すると当然待ち時間がある。この待ち時間はスケッチの絶好のチャンス。

ハワイ2日目はバスを乗り継いでオワフ島一周。ええ、たくさんありました、待ち時間。

このバスを利用していて不便だというか、ややこしいと思ったのが、バスが来るべき方向から来ないということ。ワイメア方面からハレイワに着いて、そのずーと先にホノルルなのだから。同じ方向に行くバスに乗ればいいはずと、普通は思うだろう。が、来ない。30分おきに来るはずなのに。

聞いたほうが早いかもしれないと、お店の人に聞いてみたが、”バスは来る”としか言わない。来ないから聞いてるんですけど、、。知らないんです、お店のひとは。使わないんですから。それに、ハレイワの街に路線バスで来る人なんて、あまりいないんでしょう。

反対方向へのバスを2回見送って、つまり一時間くらい待って気が付いた。そういえば、そのバスは30分毎に来ている。

あわてて反対方向行きのバスを待ち、バスの運転手に確認した。やはり、ホノルル方面行だった。どこかでぐるりと回るコースをとってホノルル方面行きの99号に入るのだろう。ああ、ややこし。

しかし、おかげでバス停でスケッチができた。


待ち時間が長くて描くものがなくなり、隣に座っている人を描いた。

2018年11月1日木曜日

ハワイ旅行 (3)-物価

ハワイ旅行前にいくらかのUSドルを用意していた。US1ドルがだいたいNZ1.5ドルなので、この換金の時点でUSドルは高いという認識はあった。

ワイキキビーチ近くのフォートデルッシ公園

初日のパールハーバーで食べたホットドッグはアメリカンらしくない小さな’サイズで、7ドル、つまりNZ$10以上もする。観光地値段なのだろうけれど、日本だったらもっと気の利いたものが食べられる。味としてはまずくはなかったけれども、、、という感じ。

ホノルル空港のスターバックスのコーヒーはUS5.5ドル。それでも、観光客だけでなく常連らしい人達が買っていく。

そんな感じでどこへ行っても高いと感じた。

今回泊まったコンドミニアムは私たちにとっては、申し分ない清潔さと便利さだったが、ニュージーランドやオーストラリアでなら同じグレードで7割程度の料金でで利用できるだろう。

残念ながら比較対象としてヨーロッパの国々は上げられない。なぜなら30年前のツアー旅行で6日間のパリしか経験がないから。

さすがにスーパーでは極端に高いという気はしなかったけれども、USドルの表記であることと、こちらの最低賃金の低さ(時給約US9ドル)を考慮すると、一般の人々の生活の大変さは想像できる。

ちなみにここでは2ベッドルームの賃貸料が約US2000ドル/月だとか。不動産の値上がりが激しい地元NZのオークランドなみというか、それより高いかもしれない。

高くても買う人、買える人というのは世の中にはいるもので、ワイキキに冬物のコート専門ブティックがあった。ここに住んでいる限り必要ないので、冬に備えて北半球の観光客が買っていくのか、ここで冬物を用意して本国やヨーロッパへ行くのだろうか。それにしても、冬物のコートならどこでだって買えるだろうに、普通に防寒できるものなら、と思う。


ワイキキビーチのサンセット